やさいとせかい

めぐる八百屋&走る八百屋CAR「オガクロ」オーガニック クロッシングのブログです。

お醤油天地返しと流域みそのタネ。

昨日は6回目のお醤油天地返しの日。尼崎から参加してくれているY家のみなさんが来てくれて作業しました(^-^)

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どんな感じになってるかなー?といつもワクワク。このお醤油は太陽の光で発酵を促します。呼吸ができるように被せてある不織布を取り除くとフワッととても良い香り!

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毎回味見もするのですが、今年も美味しくなってきていました!このまま10月まで毎月天地返しをしながら様子を見ていきます。

■はじめての2年熟成

一方隣に置いてあるのが去年2019年のお醤油。いつも年に1度搾ってから新しいお醤油を仕込むのですが、コロナの影響で搾ることができず、そのまま熟成させることにしたのです。それがこちら↓
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見た目はもう真っ黒(笑)横で妻が「なんかさー、象のう○こみたいやなぁ」ってそれリアルすぎて言ったらアカンやつ!(笑)

でも見た目に反して?これが凄く美味しいんです!2年熟成ははじめての経験ですが、表面に溜まった液体(たまり)を舐めてみると、それはもう!驚くほどの美味しさ!

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塩気もありますが、それよりも甘さと旨味が強くて、そして香りがブワッと来て鼻から抜けていきます。みんな「美味しー!」と絶叫(笑)
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こちらのお醤油は中心を盛り上げるようにしながら搾りの日を待ちます。コロナで搾れなかったのはとても残念なのですが、1年熟成と2年熟成の比較ができてとても良い経験になっています(^。^)

■鳥か、鹿か、はたまた別の何者か?

天地返しの後はY家も参加してくれている流域の畑へ。この畑で流域みそを仕込むための大豆(流域みそのタネ)を育てています。
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先日、畑メンバーと共に種まきをしたのですが、待てど暮らせど芽がでない…。これは悪い予感が…。

というのも昨年の流域大豆も残らず何者かに(たぶん鳥)に食べられてしまったのです。今回も種を蒔いたところを掘ってみたのですが大豆の影も形もありません↓

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同じ日に蒔いたインゲンは全部綺麗に発芽しています↓

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ということは今年も何者かに襲われている可能性が高いです。隣の畑のお母さんに聞いてみると「種の間は鳥、芽がでてからは鹿にやられる」と教えてくれました。ということで急遽蒔き直してネットを張ることに!
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竹でアーチを作ってその上からネットを被せました。これで無事発芽してくれたら良いのですが(//∇//)流域みそ作りにはもっとたくさんの方に関わってほしいなぁと思っているのですが、コロナの影響で難しくなってしまいました…。またこちらのブログでご報告しますね。

平家きゅうりが届きました!

先日ドドーン!と大きなケースが二つ八百屋に届きました。開けてみると中から現れたのがこちら↓

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雲仙の「田中たねの農園」の田中くんから届いた「平家きゅうり」です!!迫力ありすぎーー!(笑)

田中くんは長崎県の雲仙千々石地区で種を採りながら野菜を育てている農家さん。雲仙には岩崎政利さんという種採りをする農家さんの間ではとても有名な方がおられて、その方生き方や農との向き合い方に感銘を受けた若い農家さんや八百屋さんたちが岩崎さんからさまざまなことを学んでいます。田中くんもまだ20代!という若さですが、地域で同じ志を持つ仲間と一緒にがんばる一人。

平家きゅうりは岩崎さんが宮崎県の椎葉村に住むクニコさんから受け継いだものだと聞いているので、田中くんのこのきゅうりも岩崎さんから受け継いだものかもしれません。椎葉村は平家の落人が興した村といわれているそうで、名前の由来はそこから来ているのかな?実は過去に「平家だいこん」という大根が入荷したことがあるのですが、その大根も椎葉村のクニコさんから譲ってもらったものだと農家さんが話しておられました。

それにしても一本がこの大きさ。ズッシリと重さを感じます。3本1袋にして季節のやさいセットに入れようと思っていましたが…1本で十分やね(笑)

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さて、写真を見てこの「黄色いけどほんまにきゅうりなん?」と思った方もいますよね。いま市場に出回っているきゅうりは未熟な実を収穫するので「きゅうり=緑色」というイメージが強いですが、あの緑色のきゅうりも長く置いて完熟すると1ⅿほどまで大きくなって全体が黄色くなります。きゅうりを漢字で書くと「黄瓜(きうり)」なので、昔は黄色く熟したものを食していたのだろうと思います。

考えてみれば昔は食べ物が貴重だったはずですから、小さな状態で収穫するよりも大きくなってから収穫した方がたくさん食べることができることを考えると当然といえば当然ですよね。完熟してから収穫していたとするときゅうりの食べ方もいまとはまったく違っていたはずで、生食するというよりも「瓜/うり」のように炊いて食べたり、保存するために漬物にしていたのではないかなーと思います。そういうことを想像するのも楽しいです!平家きゅうりも若採りもできますが、田中くん曰くこの黄色くなったものを炒めたり、お出汁で炊いたりして食べるのもオススメみたいです。

それでもまずは野菜の味をしっかりと確認したいので生で食べてみたい!豪快に半分に割ってみるとこんな感じ↓

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やっぱり熟してきているのでタネは固くなっています。なので取り除いた方が良いとは思うのですが、このタネを包んでいるゼリー状の部分が実はとても美味しい!!

シェリーグラスに魚や魚介のムースなんかを入れたあと、このゼリーの部分と出汁のジュレなんかを乗せればそれだけでめっちゃ美味しい前菜になりそう!ってお客さんに話してみましたがみなさん苦笑いするのみで誰も「やってみる!」とは言ってくれませんでした(笑)なので口の中にほおりこんでスイカのタネのように「プププっ!」と飛ばすと良いですね。楽だし(笑)

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実の部分はパリッパリの食感と爽やかな甘みがあってめっちゃ美味しい😳!とてもジューシーなので喉が渇いた時にも最高かも。少し塩をつけたら甘味と香りが増してさらに美味しい!昔はこれらのきゅうりと塩や味噌を持って山仕事に向かい、水分補給していたそうです。納得。
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食べてみた印象では生姜で桜海老や豚肉と炒めて餡掛けにしたらとても合うと思います!糠漬けや浅漬け、ポン酢漬けなどのお漬物も間違いなく美味しい。と思っていたら池田市のみくり食堂さんがぬか漬けにしてくれました↓

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僕は軽く塩もみして甘みと香りを出して水気を切り、サッとお湯にくぐらせた豚肉を加えて梅肉と醤油麹で和えてみました。これが・・・お箸が止まらない美味しさでした!
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平家きゅうりが入荷して箱を開けていた時にお隣のスリランカ料理「シャンティランカ」@shanthi_lanka さんが丁度野菜を買いに来られて「このきゅうり、スリランカではピピンニャって言ってとっても美味しいよ!」って大喜びして一番黄色くなったものを買っていってくれました😊その後届けてくれたのがこの料理↓

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蓮の葉?に包まれたカレーの中にピピンニャ(平家きゅうり)のカレーもありました!トロットロに炊かれていてとろけるような食感。ピリッと辛くてそれはそれは美味しかったです!きゅうりを通して異文化・食文化交流できたのがとても楽しい(笑)

平家きゅうりは来週も入荷予定です。ただ長崎の佐世保あたりでは記録的な豪雨になっているみたいなので、状況によっては収穫が難しいかもしれません・・・。今年は梅雨の序盤から豪雨が頻繁に起きています。日本に限らず世界でも豪雨や雷、高温に見舞われている地域が多数あるようです。大きな被害がでないように願っています。

むっ、麦がああ!

まだ早い??大丈夫??と自問自答しながら梅雨に入る前に収穫することを決めた麦たち。

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収穫して軒下に干した翌日から大雨が1週間近く続き「収穫しておいてよかったねー!」と胸をなでおろしていました。

ところが!梅雨の中休みで晴れた日に様子を見てみるとなにか違和感が・・・。なにか・・黒い?

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よく見ると、こっこれは!カビではないですか!!ショック!

わろうだは森と田んぼ、さらに近くには猪名川が流れているため、ただでさえ湿度がとても高く家の中に置いてあっても自然素材でてきているものはほぼカビてしまいます。そのような環境の中で今回は1週間近い長雨と高い湿度にさらされていたため表面にカビがでてしまったのです!!これは大変!と大急ぎで穂を取り込みました。

そしてよく見るとカビがついてしまったものが多いものの、少数なにも変化のない穂もありました。並べてみると明らかに色が違います。
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左がカビてしまったもの、右はカビていなかったものです。見るとわかるように右のものは完全に乾燥していて穂に水気がまったくないのです。なかの小麦もとても綺麗!他のメンバーと相談してこの完全に乾燥しているものを来年のタネに置いておこう!ということになりました。すこしでも残っていてよかった!f:id:organiccrossing:20200620120454j:image

穂を指でゴシゴシ擦るようにするとポロポロと小麦がでてきます。しかしこれでパンを焼こうと思ったらどれほどの麦を栽培しないといけないんだろう…と考えただけで気が遠くなりそうです(笑)

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小麦は収穫が梅雨とかぶるため収穫のタイミングも難しいのですが、その後の管理も難しいということを今回経験から学びました・・・。そう考えると梅雨の時期に水田に苗を植え、乾燥していく秋に収穫を迎えるお米はやっぱり亜熱帯の日本の気候にあっているのだなあと思いました。

さてさてこのカビてしまった小麦も中だけ取り出せば食べられるはず。マスクをして脱穀がんばってみようと思います。切り離した棹の部分も改めて天日干し。干し草のようなとても良い香りがしていました。

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ストローの方は問題なくできそうです。こちらもまたご報告しますね。

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やさいはいきもの「オクラ」

めぐる八百屋オガクロがタネからタネまでやさいの生き方をご紹介する「やさいはいきもの。」シリーズ。今回は「オクラ」。オガクロにも来週からすこしずつ入荷しはじめる予定です。(写真はスターオブデイビッドという多角形の大型のオクラ↓)

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独特のヌメリと食感でいまや日本の食卓にも欠かせないオクラ。もともとはアフリカ北東部が原産と言われているアオイ目アオイ科オクラ属の植物。写真の花をみるも如何にも南国という感じがしますね。

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なんだかハイビスカスに似てるなーと思った方は鋭い!ハイビスカスも同じアオイ目アオイ科の植物なので見た目が似ているんですね。

■オクラの語源と原産地

オクラの語源は西アフリカの国ガーナの現地語「nkuruma(ンクラマ)」という発音をオクラと聞きとったと言われていて、英語でも「okra」と発音するそうです。

いまではオクラという呼び名が定着していますが、日本に入ってきた当初は「アメリカ・ネリ」と呼ばれていたそう。ネリは辞書で調べると「トロロアオイの根からとれる透明な粘液」と解説されています。同じアオイ科ですしあのヌメリに由来する名前だったんでしょうね。

そういえばオクラ以外にもツルムラサキ(熱帯アジア原産)やモロヘイヤ(インド原産)など暑い国が原産で真夏にも収穫できる野菜には独特の粘りがありますよね。野菜が進化の歴史の中で厳しい暑さにさらされて、水分の蒸発を防ぐために身につけた能力なのかもしれません。

切れ込みのある独特の形の葉も、光合成をしながら葉からの水分の蒸散を最小限に抑えるための形だと本で読んだことがあります。野菜の少なくなる真夏に収穫できるのは野菜たちの不断の努力によるものなのかもしれません。

■オクラもいろいろ

一口にオクラといっても一番一般的な「五角オクラ」以外にも「島オクラ」のような丸いものや、最初に写真でご紹介した「スターオブデイビッド(ダビデの星) 」のような大きくて多角形のもの「クリムゾンスパインレス」のような小さくて多角形のもの、他にも「赤オクラ」のように茎や葉っぱ実に至るまで赤いものなど、いろいろとあります。

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それぞれに特徴があるのですが、丸オクラやスターオブデイビッドは大きくなっても固くなりにくいので最近育てる農家さんが増えてきました。

赤オクラは色が鮮やかで生食するには良いのですが湯がくとなんとも言えない残念な色になってしまいます…(//∇//)これは赤オクラの色素が水溶性なのでお湯で溶けて流れてしまうからなんです。

■5/17 タネ蒔き

アフリカ北東部のような暑い地域の野菜なので種まきは気温が高くなってから。平均温度が25°にならないと発芽しないみたいなので少し早かったかな?

ところでオクラのタネは見たことありますか?僕のタネのデザインランキングではかなり上位に入ってくる独特の形↓

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開くと丸いタネがコロコロと並んでいてとても可愛い(^-^)

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ザルにだしてみるとこんな感じ↓

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すこーし緑がかった色も綺麗で、虫眼鏡などで見ると表面に細いラインが何本も規則正しく並んでいて、その姿はまるで惑星のよう!本当に美しいのでぜひ一度拡大して見てみることをオススメします!これからオクラの成長もレポートしていきますね。上手く育ってくれればの話ですが(笑)

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オクラのタネを取り出したあと残った鞘もこれまた秀逸なデザイン!飾っておきたくなります。
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またオクラの成長をおっていきます。オクラのタネが欲しい方はオガクロのお店に置いておきますのでスタッフまで声をかけてくださいね。

■オガクロ通信6/6号

いつもありがとうございます。オガクロ出口です(^-^)

今週から宝塚のお店を再開しています!1ヵ月閉めていただけですがとても長かった・・・。

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久しぶりにみなさんとお会いできてみなさんから元気や勇気をいただいて、お店やっていて良かったなあとしみじみ思っております・・・。

ただ休みが長かったせいか店頭販売用のお野菜の手配がうまくできなくて、せっかく久しぶりにご来店いただいたのに「野菜全然ないやーん!」という状態でした・・・。本当に申し訳ありません!!来週は豊富に並べられるようにしたいです!よろしくお願いします!

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今日の朝も農耕接触していたのですが、畑で育てているカブで面白いサンプルを見つけたのでそれをもとに「固定種って何?」という記事を書きました。種苗法や種子法が取り沙汰されているので気になっていた方も多いかな?詳しくはブログで↓

■オガクロブログ「やさいとせかい」
https://organic-crossing.hatenablog.com/

来週もみなさんが元気になるような美味しい野菜をお届けしますね!よろしくお願いします(^v^)

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■季節のやさい情報
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●やさいのご注文はこちらのリンクから↓
http://corec.jp/55c6ed

◎予約完売していた「梅」ですが少しだけ追加でご注文いただけます。ご希望の方はお早めにお願いします。

◎レタスが落ち着いてきたら今度はズッキーニです!ズッキ好きの方お待たせしました!

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ミニトマトも今週は豊富に入荷予定です。来週から雨なのでもしかしたら入荷が減ります!この機会を逃さないでくださいね。

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■来週のおやつ情報
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来週のおやつは「ぼっかって」のクッキーです!あじき堂さんのポチポチそばボーロも少しあります。

ぼっかってのクッキー、食べたことがない方はぜひ一度試してみてください!サックサクで小麦や素材の甘さが際立つ、本当に美味しいクッキーです。一本食べだしたら止まらなくなるのが玉に傷?かな(笑)

●おやつのご注文もこちらのリンクから↓
http://corec.jp/55c6ed

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◎ご注文の締め切りは月曜19:00です。随時受付のご返信をします。
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◎受付の返信メールが届かない場合はお手数ですがご確認をお願いします。
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◎近隣個人宅配の場合は「毎週・または隔週のご注文」および「1500円以上のセットor1500円以上の単品のご注文」をお願いします。配達料は金額に関係なく204円です(すべて税別・軽減8%)

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■イベント情報
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コロナ第二波の様子を伺いながらにはなりますが、少しずつイベントなども考えていきたいなぁと思っています。

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固定種って何?

種子法や種苗法の改正がメディアで取り上げられるようになって「固定種」や「在来種」という言葉も一般的になって来ました。でも「固定種って何?」思っている方も多いかもしれませんね。

今日の朝、畑でわかりやすいサンプルを見つけたので今日は「固定種」について書いてみたいと思います。オガクロは八百屋なので農家さんのように詳しくはありませんが、その分まったく知識のない人でもわかりやすいように書けたらなと思います。

■2つの金町小かぶ

下の写真はわろうだの前の畑で育てているかぶの固定種「金町小かぶ」。種は光郷城畑懐(こうごうせいはふう)さんで購入したものです。

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「あれ?左と右で形が違うなー?」と思った方いますよね。でもどちらも同じ金町小かぶの種を蒔いて育てたものなんです。間違い探しのように左右を見比べながら違いを探してみてくださいね(^-^)

①左は実が丸い、右は実が三角。

②左は葉っぱが小さいま、右は葉っぱが大きい。

③「根」の長さが左は細くて短い、右は太くて長い。

上の3つぐらいの違いが見つかったかな?と思います。

■食べ比べてみました。

次に味はどうかなー?食べ比べてみました。切ってみるとこんな感じ↓

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左は中心が半透明で皮に近くなるほど白くなっています。右は全体的に白いのがわかりますか?

実際に食べ比べてみるとその違いが良くわかります。左はザクザクとしていて口の中に繊維が残り、辛味が強くあとを引いてかぶというより根っこ感が凄く強いです。繊維が多いので加熱しても固いのではないかと思います。

右はサックリと柔らかい食感で辛味も少しありますが甘さが強く瑞々しい。加熱すればトロリと柔らかくなり甘さも際立つはず。これがかぶの良さだなぁというのがわかります。つまり同じく種から育てても味や形、食感など特徴が違うものができるのです。

■固定種の特徴

固定種というのは「その野菜の性質(遺伝子情報)が固定されているもの」という言い方ができると思います。さっきの写真のように同じ種を蒔いて性質の違う個体が育ってきたらどちらの方が「金町小かぶ」の性質を良く表しているかを考えます。となると見た目も食べ比べてみても「左」かなーとなりますよね。

種採りをする農家さんはそのように一番その野菜の特徴や性質がでている個体を見つけたら収穫せずに育てて花を咲かせ種をとります。その種を次のシーズンに蒔いて種を採り、また蒔いて種を採るということを繰り返していってその野菜の特徴や性質を「固定」していくんですね。

■そして固定種が生まれる

そのような作業を長い年月をかけて繰り返し性質を固定することで生まれていくのが「固定種」と呼ばれる野菜たち。

今回ご紹介した「金町小かぶ」だと下記サイトによると4月に早どりできる、春にトウ立ちしにくいなどの性質も固定されているみたいですね↓

https://tokyogrown.jp/product/detail?id=571281

実は僕も今回蒔いた「しゃもじ小松菜」の中に大きく立派に育ったのにトウ立ちが遅い株があったのでそのまま育ててみています↓

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他の株は1週間以上前に花が咲いていたのに、この株だけ葉っぱが大きく成長を続けていました。種採りできたら春でもトウ立ちしにくく葉っぱの大きく育つ小松菜になるかも!?

でもアブラナ科の野菜は他のアブラナ科の野菜と交雑しやすいので性質を固定させるのが難しいのです。なので他にアブラナ科の野菜が何もない畑で種をとったり、その野菜だけをネットで囲って種をとる、などの工夫が必要になります。

まぁ、家庭菜園レベルなら多少交雑しても美味しければいいので、好きな名前をつけて種採りを続けることも楽しみの一つかもしれません。

ちなみにわろうだの畑では尼崎のお客さんがマンションのプランターで種採りをした小麦に「尼ヤン小麦」という名前をつけて栽培しています↓

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また大豆も地域の固定種を育てよう!と能勢、猪名川地域で5年以上自家採種しているものがあります。

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■固定種の名前の由来

ちなみに固定種には大抵その野菜の性質が固定された地域の名前がついていたりします。金町小かぶなら東京の「金町(現在の東金町)」になります。

オガクロでも人気の「小野芋/おのいも」は豊岡市出石町小野地区、「鷹峯唐辛子/たかがみねとうがらし」は京都府北区鷹峯地区、いまでは超有名な「小松菜」だって東京都江戸川区小松川地区で育てられていたのが名前の由来なんです。他にも有名どころだと「うすいえんどう」だったら大阪府羽曳野市碓井地区とか、「伏見甘長とうがらし」だったら京都府伏見区付近とか誰でも知っている野菜の名前が実はもともと固定された地域の名前だったりします。

さてさてなんとなく伝わりましたか?これを機会にみなさんも「固定種」のこと調べてみてくださいねー。

■オガクロ通信 5/30号

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■オガクロ通信 
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いつもありがとうございます。オガクロ出口です(^-^)

麦秋」という言葉に相応しく、畑の麦が収穫の時を迎えていて、今日は朝から麦の収穫作業をしていました。

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麦秋は俳句では夏の季語とされているようで、季節を72に分けて考える古くからの暦・七十二侯では5/31~6/4を「麦秋至/むぎのときいたる」となっているということなので、まさに今日、明日がその時!なのです(^-^)畑の麦の様子はブログで↓

 

■オガクロブログ「やさいとせかい」
https://organic-crossing.hatenablog.com/

 

来週もみなさんが元気になるような美味しい野菜をお届けしますね!よろしくお願いします(^v^)

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■6月2日(火)から店舗及び八百屋CAR再オープンします。
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再オープンは6月2日(火)からになります。営業日は火水木金の4日間で土曜日はお休みをいただいてもうすこし様子を見ていこうと思います。営業時間は通常通り11:00-17:00になります。

もうしばらくマスクの着用と入店の際のアルコール消毒をお願います。アルコールが苦手な方には使い捨ての手袋をご用意しています。店内は狭いのでお客様が多い場合は少しお待ちいただくようになると思います。

店舗の再開に伴い緊急事態宣言中、半額にさせていただいていた配達料も通常通りに戻ります。ご理解ご協力の程よろしくお願いします。

八百屋CARも通常通り対面販売を行います。

 

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■季節のやさい情報
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●やさいのご注文はこちらのリンクから↓
http://corec.jp/55c6ed

◎レタス三昧な時期も来週いっぱいぐらいでしょうか?レタス後悔しないぐらい食べましたか?セットに2種類とか入れていたので「もういらん!」というひともいたりして(笑)来週からズッキーニなどが豊富に入荷するかな?

 

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■来週のおやつ情報
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来週のおやつはみくり食堂さんの旅するマフィン・・ではなく!今回は「旅するお菓子」が初登場!!

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みくり食堂さんはいまはマフィンのイメージがありますが、昔はいろいろなお菓子を作っていて、6年経過した今いろいろ復活しています。その中から今回は二つご案内します↓

★レモンとポピーシードのシフォンケーキ
オガクロさんの卵とレモン使用。
乳製品は不使用。

★きな粉くずプリン 白玉小豆のせ黒蜜付。
乳製品・卵、不使用。

●おやつのご注文もこちらのリンクから↓
http://corec.jp/55c6ed

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◎ご注文の締め切りは月曜19:00です。随時受付のご返信をします。
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◎近隣個人宅配の場合は「毎週・または隔週のご注文」および「1500円以上のセットor1500円以上の単品のご注文」をお願いします。配達料は金額に関係なく204円です(すべて税別・軽減8%)

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■イベント情報
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コロナ第二波の様子を伺いながらにはなりますが、少しずつイベントなども考えていきたいなぁと思っています。

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■オガクロへのご意見などお聞かせください。
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オガクロへのご意見、ご感想などございましたら良いこと、悪いこと含めて遠慮なくお聞かせください。そのご意見に基づいてより良くしていきたいと思います。

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