やさいとせかい

めぐる八百屋&走る八百屋CAR「オガクロ」オーガニック クロッシングのブログです。

From the summit to the sea. 源流から海を目指して3

人が作り出した境界を一度忘れて、源流から海まで「猪名川」という川でつながっている地域を再確認する今回の取り組み。

1回目は中上流域のオガクロ家から農山村を抜けて家々が増えてくる中流域の町「多田」まで辿りました。

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2回目は前回辿り着いた多田から歩き始め、山間を抜けてほとんど高低差のない猪名川氾濫原をひたすら南を目指して伊丹まで辿り着きました。

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今回は伊丹から出発!猪名川を辿り南へ南へ!海を目指します。写真は地元の方ならだいたいご存知の伊丹のイオンモール

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この時点で猪名川は本流以外に能勢町箕面市から流れてくるいくつもの支流と合流し川幅もかなり広くなっています。広い川岸には運動場や公園などがたくさんあって、サッカーや野球、体操や釣りなどみんなそれぞれ好きなことをしています。川って自由度や公共性の高い「誰のものでもない場所」なんだなーと感じました。(実際には国土交通省の管轄なんですけどね…)

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このあたり一帯は猪名川が過去に何度も氾濫してできた氾濫原。なので高低差のほとんどない土地が遥か彼方まで続いています。実は伊丹から西側は高台(伊丹台地)になっているのが地形図を見るとわかります↓

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猪名川の氾濫が削りとった跡は「河岸段丘/かがんだんきゅう」になっていて、二階建て住宅ぐらいの高低差があるんですよ。

この段丘に沿って川西から伊丹の猪名野神社まで「伊丹緑道」が整備されています。過去にはこの緑道を歩いたこともありますが地形がわかって面白いので関心のある方は一度歩いてみることをおすすめします。また万が一猪名川が大氾濫を起こすようなことがあればこの伊丹台地に避難すれば水害はさけられるように思います。

この氾濫原の広く平坦な土地を使って競馬場や飛行場、ゴミ焼却施設などの大規模な施設がたくさん作られました。

園田競馬場

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↓ゴミ焼却施設

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今回、ずっと川沿いを歩いてみて気づいたのが写真に写る大きな空と川の雄大な景色!いつどこをとっても他では撮れないような素晴らしい景色を撮ることができます。

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「なんでやろう?」と思って考えてみると、そう空を横断する電線がないんです。このあたりは高低差もなく川沿いだと高い建物も見えないので他ではあまり見ることができないような広い空や雄大な景色を見ることができます。

いつもはすぐ隣に広がる住宅地の中を走っているので、川から見る景色がこれほど素晴らしいとは思っていませんでした。若い頃に旅したオーストラリアの景色にも負けてないように思います。昔は住宅や工場などの建物もなかっただろうから、どれだけ先まで見渡せていたんでしょうね。

さて猪名川は途中本流と支流の藻川の2本にわかれ、少し先でまた合流します。ここが2つの川の再合流地点↓

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「嵐で川が氾濫し橋が流されて行基さんが川を渡れなくなっていたところ、鯉がたくさん集まって橋を作った」という伝説があり、この地域の方は鯉を食べないという話があるそうです。

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猪名川下流域にはこの地域の鯉以外にも「鯰/なまず」や「鮒」などの川魚を祀っている地域がいくつかあるみたいですね。多田の龍のお話や呉服の羽衣のお話などこういう伝説のようなものってその歴史を辿ると地域の成り立ちがわかったりして面白いなぁって思います。

ここから一気に川幅が広がって、海が近いことをより感じるようになりました。そしてその少し先で神崎川と合流。猪名川という名前はここで終わりです。ここからは合流した川を海まで辿ることになります。

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このあたりから川沿いを歩くことができなくなり道路に出ました。川との間には2m近い壁がたちはだかり道路から川の様子を見ることはできなくなります。
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このあたりは海抜0メートル地帯。川と町の高さが同じなので、この壁がなければ川の水が溢れて町を水浸しにしてしまいます。途中壁が途切れるのは写真のような大きな道路がある場所だけ。
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水が溢れそうになった時に閉める巨大な水門がありました。
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でも考えてみたら川の氾濫が予測されてこの水門を閉めてしまうと道路が遮断されてしまうわけです。となると人は南北にしか移動できなくなるのか…。その時どういう状況が生まれるのか平時のうちに一度想像してみる必要がありますね。

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この道路を過ぎると壁を越えてまた川に降りれるようになっていました!ここからまた川沿いを更に南へ向かおうと思います!
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つづく

■オガクロ通信3/26

みなさんこんにちは!オガクロ出口です。

相変わらず野菜は少ないですが、今週は菜の花がいろいろ届きました!

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カブ、白菜、水菜、小松菜、かつお菜、のらぼう菜、キャベツなどなど。それぞれ個性があって食べ比べるととても楽しいんです(^-^)

なんてご紹介すると食べてみたくなると思いますが、来週はもうのらぼう菜以外の菜の花は終わりの可能性が高いです・・・(涙)野菜の旬は一瞬、瞬きする間に過ぎていきます。

来週も新鮮で美味しい旬の野菜をお届けしたいと思います!よろしくお願い致します(^v^)出会いは一期一会と思ってその時々の野菜たちを楽しんでくださいね(^。^)

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■来週のやさい情報
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今週「葉にんにく」をオススメしたら「美味しくて子どもと食べちゃったので、旦那さんにも食べさせてあげたい!」ってすぐにリピートで買いに来てくれたお客さんがおられました。

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こうやって新しい野菜に出会ってもらえるのが小さな八百屋の良いところですね!今週も葉にんにく入荷予定です♪

■やさいのご注文はこちらから↓
http://corec.jp/55c6ed

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■来週の果物情報
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うめうめfarmさんのはっさくも美味しかった!と何度も買いに来てくれる方が多いです。宝塚の街中にこんな素晴らしい果物を育てている農家さんがいるなんて、ほんと奇跡的です!

●果物のご注文はこちらから↓
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■来週のおやつ情報
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来週は一週お休みで、4月第1週目の水曜日はみくり食堂さんの旅するお菓子便が届きます!お楽しみにー(^c^)

フェアトレードのチョコレートは気温が高くなると溶けるのでもうそろそろ食べ納めです。チョコレート食べ足りてない方はお早めに(笑)

●おやつや珈琲のご注文はこちらのリンクから↓
http://corec.jp/55c6ed

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■来週の加工品情報
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最近は火曜日から販売できている宮島さんのおとうふ&お揚げ。三角あげやがんもどき、おぼろ豆腐なども入荷しています。

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らくだ坂納豆工房さんの納豆もいつも通り5つ届きます!

●おとうふ加工品のご注文もこちらから↓
http://corec.jp/55c6ed

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■おやさいのご注文締め切りは「月曜19:00」です。
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◎随時受付のご返信をします。受付の返信メールが届かない場合はお手数ですがご確認をお願いします。

◎近隣個人宅配の場合は「毎週・または隔週のご注文」および「1620円以上のセットor1620円以上の単品のご注文」をお願いします。配達料は金額に関係なく220円です(すべて税込・軽減8%)
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■イベント情報
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イベント情報や入荷した野菜や加工品の最新情報はSNSで発信しております。#オガクロ などでも検索できますのでチェックしてください(^c^)

◎インスタグラム https://www.instagram.com/ogacro/
フェイスブック https://m.facebook.com/OrganicCrossing/

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■オガクロへのご意見などお聞かせください。
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オガクロへのご意見、ご感想などございましたら良いこと、悪いこと含めて遠慮なくお聞かせください。そのご意見に基づいてより良くしていきたいと思います。

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■通信の配信停止について
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オガクロ通信の配信停止が簡単にできるようになりました!メールが重複して届いている方や、今後配信の必要がない方はこちらからお願いします↓
http://organiccrossing.sakura.ne.jp/acmailer/reg.cgi?reg=del&email=contact@organic-crossing.org
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■オガクロ通信3/19

みなさんこんにちは!オガクロ出口です。ウクライナの戦争や11年前を思い出すような大きな地震…。コロナでお休みする友人知人も増えてきて本当に心休まる日がありません。

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そんな状況の中、僕たちは源流から海まで川を歩いています。「八百屋が川を歩く?なんで?なんのために?」と不思議に思っている方も多いと思います。

大切にしているのは循環を基本にして考えるということ。何事もそのもの単体で成立しているものはないと思います。何かが何かに影響を与えているし受けている。それは戦争も、災害も、流域も、人の暮らしも、野菜や植物も、すべて同じだと思う。

だから源流から海へ、そして海から源流へ循環する地域のつながりを感じるために歩いています。

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昨日まで開催されていた「種を蒔くデザイン展」。主催している雲仙タネトの奥津さんからの「未来の八百屋像をしてしてほしい」という問いに対する僕たちなりの答えだと思っています。

明日はいよいよ海を目指します!流域の循環をめぐる八百屋オガクロ、来週も新鮮で美味しい旬の野菜をお届けしたいと思います!よろしくお願い致します(^v^)

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■来週のやさい情報
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さて、来週は!?ますます野菜が少ないですー(涙)ただ菜の花だけは山のように入荷していて、八百屋がまるでお花畑のようです(笑)

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木曜日には長崎雲仙の岩崎さんや田中くんから花芽のついた野菜なども入荷します。「やさいは生きもの」だということを目の当たりにすることができます(^v^)

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まあ、間違いなく食べにくいですが、そういうことも含めて届けられる八百屋でありたいと思っています。

■やさいのご注文はこちらから↓
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■来週の果物情報
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来週はまた「はっさく」のみの入荷になる予定です。

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■来週のおやつ情報
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来週もおやつはミナルスイさんのヴィーガンマフィンです!今回の季節のマフィンは「苺クランブル」これは人気あるだろうなあ!あと「シナモンロール」の2種類です。

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山のよろずやkikiさんの薪焙煎珈琲も一緒に入荷します。kikiさんの薪焙煎珈琲もスッキリしていてとても美味しいので最近人気がでてきました(^c^)

●おやつや珈琲のご注文はこちらのリンクから↓
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■来週の加工品情報
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最近は火曜日から販売できている宮島さんのおとうふ&お揚げ。三角あげやがんもどき、おぼろ豆腐なども入荷しています。

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らくだ坂納豆工房さんの納豆もいつも通り5つ届きます!

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■おやさいのご注文締め切りは「月曜19:00」です。
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From the summit to the sea. 源流から海を目指して2

前回、猪名川中上流域の自宅から猪名川に沿って18km下り辿りついた多田のこんにゃく橋。今回はこの橋をスタートにさらに南へ、海を目指します!

第1回目のお話はこちらから↓

https://organic-crossing.hatenablog.com/entry/2022/03/13/050937

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この辺りは洪水の被害に何度もあっている地域。なので近年、大規模な護岸整備が進んでいます。

2面コンクリートの壁に囲まれていて風情も何もありませんが、川鵜やいろんな種類のカモと一緒に川沿いを歩くことができるので結構楽しいです。途中親水公園のようになっている場所もありました。

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途中だんだん川幅が狭くなって岩が増え渓谷のようになっている場所に差し掛かります。

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この場所は水の流れも早く昔から猪名川の難所と言われていて、橋をかけるのも苦労したんだよと小さい頃から聞かされていました。
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能勢電車の鉄橋の上を通ります。この辺りだけどみるとどこの山の中?という感じ。
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この渓谷を抜けると一気に川幅が広がってゆっくりとした流れに変わります。写真左に池田の五月山、遠くに高速道路の吊り橋が見えます。
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この高速道路、実は「龍」を模してあるんです。側面には鱗のような模様もデザインされているって知ってましたか?高速道路の途中には目を模したオブジェもあったりします。理由は古事に因んでいるのですが…。書くと長いので調べてみてください(笑)

ここは豊能郡余野の方から流れてくる川が合流する地点。さらに大きな流れになります。一口に猪名川流域といっても範囲が広いですね。
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この時点(阪急宝塚線の鉄橋のあたり)で神崎川の合流から約10kmの看板が。神崎川合流から海まではだいたい8kmぐらいだと思うので、ここまでくるとかなり海を意識しはじめます。
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振り返ると遠くに見える北摂の山々。この風景はお店の壁に描いた絵と同じ。実際に歩いて来たのであの山の向こうに源流があるんだとイメージできます。

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数年前ある展示がきっかけで北摂山系から海までがまるで巨大な浄水器の用な構造をしていることを知りました。

北摂の山々に降った雨はスポンジに染み込むように蓄えられたあと地下をゆっくりと流れていきます。

そしてオガクロのお店もある山と街との境界線(有馬高槻断層帯といいます)から海に向かって緩やかに続く砂礫地層の中をゆっくりと流れていきます。(赤いラインが有馬高槻断層帯↓)

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その間に水はまるで浄水器のように浄化されていくのですが、その途中で水が地表まで湧き出しているのが清酒発祥の地として知られる伊丹!(奈良説もあるようですが)伊丹はこの自然の仕組みで浄化された水を使って古くからお酒を醸していたんですね。

いまの社会は人が作り出した概念や境界、それに基づく争いが絶えません。(隣の家に張り出した木の枝でさえトラブルになる世の中です!)

でももっと大きな自然の循環に立ちかえるとそんな小さなこと気にしてたらアカン!っていう気持ちになってきませんか?(僕だけ?)

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伊丹が近くなると川のすぐ横に広がる伊丹空港から上空を飛行機が次々飛んでいきます。川幅も広くて河原も歩けますよ。
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ここで箕面駅の方から流れてくる箕面川と合流。猪名川流域めちゃ広い!
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それにしてもこのあたりはゴミだらけです…。ペットボトルやビニール袋、プラスチック製品がほとんど。こういう光景を目の当たりにするとやはりプラ製品の環境負荷の高さを実感します。

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今回は子供たちにお昼ごはんまでに帰ると約束していたので、伊丹のダイヤモンドシティをゴールにしました。

ここからJRと能勢電車を乗り継げは僕たちの家がある猪名川中上流まで一気に帰れるんです。鉄道が川沿いにずっとつながっているのもこの地域の特徴ですね。
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ここから海まであと15kmぐらいだと思います。地図でももう海が見えてますね!次回は一気に海を目指します!

■やさい料理のヒント「ジャガイモ」

今回のやさい料理のヒントは「ジャガイモ」です。徳之島から新物も入荷してきました(^-^)

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新ジャガイモ(春ジャガイモ)は皮がとても薄く、実には水分が多くて瑞々しいのが特徴。フレッシュな香りから春を感じます。煮ると崩れやすいので、焼いたり揚げたりするのがオススメ。香りが良いのでガレットも美味しいですよー。
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今お店にあるタワラムラサキは俵さんが育種した品種。皮は紫ですが中身は白く、もっちりとした食感に甘味があってとても美味しいです(^。^)

■ジャガイモに芽がでてる!?

「最近置いてあったジャガイモに芽がでるな?」と思っていませんか?その理由は3月~4月はジャガイモを植え付ける時期だから。寒い冬を越えて暖かくなるとジャガイモのスイッチが入って芽が伸びはじめます。なので今の時期に芽がでるのは植物としてとても自然なことなんです。

■芽がでたジャガイモは食べられない?

でもみなさん「ジャガイモは芽がでたら毒があるから食べられない」と思っていませんか?ニュースでも「小学生が栽培したジャガイモで食中毒」って時々見ますよね。

それはジャガイモが作り出す「ソラニン」や「チャコニン」と呼ばれる天然の毒素が原因です。確かに芽と芽の根元は多く含まれているので必ず取り除いてほしいのですが、芽がでたら食べられないというのは誤解で、冬を越して芽がでるころまで保存したジャガイモは水分が抜けて逆にネットリ甘く美味しくなるんです。なのでしっかり芽を取り除いてぜひ食べてみてください~。

■ここで大切なポイント!

ただここで大切なポイント!皮が緑色に変わっているものは要注意です!

実ははジャガイモの芋の部分は「根」ではなく「茎」なんです。専門用語では「塊茎/かいけい」と言います。これが太陽の光に当たると茎に戻ろうとして緑色になるんですね。

この緑色の部分に毒素が多く含まれているので、おなかを壊す原因になります。小学校などで児童が栽培したジャガイモで食中毒になるのは、被せる土の量が少ないので芋が太陽の光を感じてしまい、毒素を作り出してしまうことが原因だと思われます。

ポイントは皮が緑色になっているものは食べないか、皮をしっかり剥くことです。毒素の多いジャガイモは食べたら舌がピリピリしたり、苦みを感じたりするので、その時は皮の色が変わっていなくても食べないでくださいね。

ミニトマト?いやいやジャガイモの実

またジャガイモは茎だけでなく葉にも毒素が含まれています。またミニトマトそっくりの実(ネットで検索してみてください。本当にそっくりです)にも毒素がたくさん含まれているので間違えて食べないでくださいね!

僕は「八百屋として一度は経験しとかないと!」という気持ちで試しに食べてみましたが、死ぬかと思いました(笑)良い子は絶対に真似しないでください。

From the summit to the sea. 源流から海を目指して1

溜まっていた経理関係の仕事(確定させるやつ)を集中して終わらせて、前から一度やってみたかった「sea to summit(海から山頂を目指すイベント)」の逆バージョン「summit to sea(from the summit to the sea の方が良い?)」をやってみよう!ということで源流から海を目指して朝から走りはじめました。(といっても中上流ぐらいからですが)

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猪名川の源流、大野山の山頂からの眺めは「山並み」という言葉を実感できる本当に素晴らしい景色です。

うちの家があるのは源流から15km程下流。落葉樹の森の間の谷を流れる川と田畑の姿が美しい里山の集落。

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そこからできる限り川の流れに沿うように道を選び、一庫ダム側の支流からの合流、幼少の頃に遊んだ岩の側、エドヒガンザクラの群生地などを抜けてひたすら海を目指します。

川に沿って整備された歴史街道は車も通らないし走りやすくておすすめ。途中猪名川の道の駅に出ます。

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「水は高いところから低いところに流れる」のですが川を辿るとその複雑な動きにあっちにいったりこっちに戻ったりと翻弄されます(笑)
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猪名川の支流との合流。支流は能勢のいくつもの小さな川の水を集める一庫ダムの方から来ています。

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猪名川沿いの名所のひとつ、エドヒガンザクラの群生地。

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ボランティアの方々が整備されていて、遊歩道もあります。桜の季節にまた来よう。
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その美しい景色とは裏腹に、投げ捨てられたり流されてきたゴミが酷い…。

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大きなものは自転車やバイクの部品、さらには便器!なんでこんなものが、と唖然とします。
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最後は多田神社にも寄りました。猪名川を横切る赤い橋が印象的。

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実家がすぐ近くなので昔からお参りに来ている地元の神社ですが、久しぶりに参拝すると境内の空気が澄んでいてとても良かったなー。
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猪名川の源流、大野山(おおやさん)から尼崎の海までは直線距離で約42km。マラソンぐらいの距離なので慣れた人なら1日で到達できますが、僕たちは実力に合わせて走ったり歩いたりしながら18km下ることができました。

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最後はハマノテさん @hama_no_te で美味しいお茶をいただきながら、お店の前を流れる川の環境の変化や、人と川や動物のつながり、川のある暮らしの風景の話などをできてとても良かった。

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ハマノテさんのケーキはどれも本当に美味しい!珈琲はオガクロもお世話になっている伊丹のotimoさんのオリジナルブレンド。ファーブルトンはマストです↓
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移動の手段が徒歩から車や公共交通へと変わっていく中で、人と川のつながりはどんどん希薄になっているように思います。でも水は全ての源。今回のアクションを通じて人と水とのつながりを改めて考えてみたいと思います。

今回のゴール、ハマノテさんの前にかかるこんにゃく橋から下流を望む。次回もこの続きから海を目指します!

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長崎市雲仙の在来種野菜直売所「taneto/タネト」の奥津さんがプロデュースする「種を蒔くデザイン展」@tanemaki_design の未来の八百屋展に誘っていただいたことがこのアクションを実現するキッカケになりました。

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#めぐる八百屋のめぐる話 #流域をめぐる #流域をめぐるエトセトラ #源流から海をめざす #水をめぐる旅 #種を蒔くデザイン展 #ホワイトリボンラン2022 #オガクロ #八百屋

※今回は世界女性デーに合わせて開催されているホワイトリボンランも兼ねて走りました。

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エントリーフィーの一部がチャリティーとして世界の女性の命と健康を守る活動に寄付されます。詳しくはホワイトリボンランのホームページを参照してください。

めぐる八百屋の「めぐる」ってなに?

今日からはじまる種を蒔くデザイン展 @tanemaki_design 。

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オガクロってなんで「めぐる八百屋」ってついてるんやろ?って不思議に思っていた方、いませんか?

なぜめぐる八百屋なのか、なぜ移動しない店舗は宝塚の山本にあるのか、八百屋CARはどこを走っているのか、青い壁に書いてある絵、お味噌のフライヤー、オガクロのロゴ、すべてに共通の「テーマ」があるんです😊それは「流域」。

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今日からお店に大きな「流域をめぐる地図」を貼り出しています。そして期間中お店に来ていただいた方に「小さな流域をめぐる地図」を差し上げます。

大きな地図を眺めながら自分はどこに住んでいるのか、自分の家のそばを流れている川はどこから始まって、どこへ流れているのか、鳥になった気持ちで意識してみてください😊(ご希望の方は自分の住んでいる場所にシールも貼れますよ)

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そして農家さんはどこに住んで野菜を育てていて、オガクロが野菜を届けているお店はどこにあるのか、確認してみてください。

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実はcozy factoryのかなっぺちゃん @kanappe_rururu にデザインしてもらったオガクロのロゴの中にも「流域」がそのまま入ってるんです。帽子は山、ツバは海。

常連さんに地図を渡しながらこの話をしたら「えっ!知らんかった!わっ、ほんまや〜」ってかなり驚かれました😅

過去に源流の森を訪れたお話、下流の街を訪れたお話、縄文弥生時代の川に沿って歩いたお話、流域みそのたねを育て他お話など、種を蒔くデザイン展をキッカケに、もっといろんな方に伝えられたら良いなと思っています。

下記ハッシュタグにもいろいろ書いていますので興味がある方は見てみてください。

#流域をめぐるエトセトラ
#流域をめぐる暮らしかわのわ
#流域をめぐる暮らし
#流域みそのたね
#めぐる八百屋のめぐる話

#Repost @tanemaki_design with @make_repost
・・・
◯種を蒔くデザイン展2022 

種と農、環境問題、そして風土をテーマに
多様な在来種が根付く雲仙発のデザイン展。

3月3日(新月)より開催します!

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種を蒔くデザイン展 2022
@tanemaki_design

3月3日(新月)〜18日(満月)

雲仙市と各地、オンラインにて
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CAST

|岩崎政利 田口ランディ 皆川明 
|柳原照弘、原田祐馬、原川慎一郎
コムアイ 野村友里 田中遼平 
中納良恵高木正勝、今井義浩(monk)
|haruka nakamura 
|奥津典子 kitta 
|景色デザイン室 R CINQ FAMILLE
|船山義規 江口研一(food+things)
|船越雅代 北嶋竜樹 
|繁延あづさ 安彦幸枝 八木夕菜 
在本彌生 栗田萌
|野口悦士 郡司製陶所 松本かおる
|青果ミコト屋 eatrip soil タネカら商店 
|五ふしの草 オガクロ 金子商店
|STARDUST GGS タネト

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このデザイン展は、
長崎県雲仙市を起点に全国を繋ぐ
5つの取組で構成されています。

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テーマは3つ

1、環境問題とデザイン
2、風土に根差すデザイン
3、種を起点とした文化の創造

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5つの取組

|種を蒔く仕事
|種を蒔く料理
|未来の八百屋展
|種音
|ワークショップ

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現代社会では、規格外として流通から
外される在来種の野菜たち。

しかし、それらは一代限りで終わることのなく
100年1000年続く生命力を宿した種です。

蒔かれ、芽吹き、花を咲かせ、種を宿す
そしてまた蒔かれるという循環の中で
在来種は厳しい自然環境の変化を生き抜いてきました。

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この展はそんな在来種のように土に根差し
過去から未来へと続く確かさを宿した
デザイン展を目指しています。

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また同時に、この展は撤収がないことを
コンセプトにしています。

一度限りで消費されるのではなく
一つ一つの取組を次代へ育てていきたい。

できる限りWEB上にアーカイブ
どんな時代のどの国の若者も、
いつでもアクセスできる可能性を残したい。

種が時を超え世界中を旅し、その土地に根付くように。
この展も種のようにありたいと、心から願っています。
全国の皆さまが、また未来の若者たちが
この試みから何かを受け取ってくれますように。

3月、新月から満月。
どうぞよろしくお願いいたします。

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企画|タネト奥津爾 
写真|繁延あづさ 
音楽|haruka nakamura 
運営|organic base 雲仙市

graphic design|景色デザイン室
web design|中村泰之

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https://organic-base.com/topic/tanemaki_design/