やさいとせかい

「めぐる八百屋 オガクロ」と「走る八百屋カー オガクロ」のオーガニック クロッシングです。

草と土

コロナウィルスの影響を大きく受ける中で最近「パラダイムシフト」という言葉を耳にするようになりました。(※パラダイムシフトとは?メールの最後を参照)

実は僕の中で最近小さなパラダイムシフト?が起こりました。それは「草(雑草)」に対しての考え方です。

刈れども刈れども次々に生えてくる草草草・・・。

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僕たちのような田舎暮らしでは必ず必要な作業で、炎天下の草刈はもっとも辛い労働のひとつ。数日油断しただけであたり一面草むらに…なんてこともよくあります。

都会ではそれほどではないかもしれませんが多かれ少なかれみんな苦労したことがあると思いますし、草のことを良く思っている人はそれほど多くないんじゃないでしょうか?

ただ最近、鎌でサクサクと草刈りをしながら「なんで草ってこんなに生えてくるんだろう?」とぼんやり考えていてハッっとあることに気づきました。

それから草に対する意識や見方がかなりかわったのですがその気づきのキッカケになったのは「土」です。

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■土はどこに?

そうあの土です(笑)「なんで土?」って思った人もいるかもしれません。なぜなら土はとても身近で、どこにでもあって、当たり前のもの、だから。でも本当にそうでしょうか?

少し前に町で暮らしている方と家庭菜園やプランターで野菜を育てるお話をしていてあることが話題にあがりました。それは「土はどこで手に入れるのか」ということについてでした。

というのも「家庭菜園やプランター栽培をしたくても土をどこで手に入れたらいいのかわからない」というのです。ホームセンターで買うにしてもどんな土かわからないし、少し不安・・・。となるとどうしたらいいのかわからなくなる。なるほど確かにその通りだなと思いました。そして土は一体どこにあるんだろう?と考えるキッカケにもなったのです。

■草と土

さて、ちょっと遠回りをしましたがここで「草」の話に戻ります。

僕の中に起こった「草(雑草)」に対する小さなパラダイムシフト、それは「草と土」の関係についての気づきがもたらしました。草が次々と生えてくる理由、それは「草は土を増やそうとしているのではないか?」ということなのです。

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僕たちが暮らしている田舎ではあまりにも草が豊富すぎて(そのことが苦痛になるのですが(笑))土との関係性が見えにくくなりますが、都会の草を例にして考えるとそのわかりやすいかもしれません。

■都会の草

都会の草はアスファルトの隙間、壁の割れ目、ビルの屋上などどんなに過酷な環境でも生えてきます。そしてその後に朽ちた草の「亡骸」がわずかに残ります。そこに新しい草が生え根を張り、コンクリートアスファルトを割りながら成長し朽ちて亡骸になる。

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亡骸は風に集められて低い場所に少しづつたまっていき、長い時間をかけて「土」になります。そして気づけばその周辺に小さな草むらができるのです。草むらには小さな虫や微生物などが集い、それを狙う昆虫やカエルなどの小動物が集まりはじめ、やがてその小動物を狙う鳥や動物が集まりはじめます。その動物たちの糞に樹木のタネなどが含まれていれば発芽して木が育ちます。木は葉を落としさらに豊かな土を育んでいく。そうして少しずつ生態系が生まれていく…。

そういう土をベースにした循環のはじまりともいえるのが「草」なのではないか、ということに気がついたのです。

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■草刈り=土づくり

それから草刈りのことを「土づくり」と呼ぶようしています。過酷で辛い作業だった草刈りが少し楽しいものに変わり、積み上げた草をみると土が増えたような気がして豊かな気持ちになってきます。

草や生き物の亡骸が積もり土になるためには1cm積み上がるのに100年かかるとも言われているそうです。これからもう少し「草と土」に対して真摯に向き合ってみようと思います。