やさいとせかい

めぐる八百屋&走る八百屋CAR「オガクロ」オーガニック クロッシングのブログです。

やさい紹介「片山くんのもち麦(粒)」

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片山農園さんから「もち麦(粒)」が入荷しました(*^o^*)!

少し前にテレビで取り上げられたのか最近注目されているもち麦

片山くんのもち麦は皮が茶色くて見た目は堅そうな印象ですが、お米と一緒に炊飯器で普通に炊くことができます。

味や香りに大きな変化はありませんが、プチプチもちもちとした食感がアクセントになってなかなか美味しいです!

 

弘法大師が唐から持ち帰ったという伝説が残る瀬戸内沿岸では昔からもち麦の栽培が盛んだったようです。その中でもダイシモチは香川県善通寺市にある四国農業試験場で1997年に育成された新品種。弘法大師にゆかりの地ということで「ダイシモチ」と命名されたそうです。

 

ダイシモチは食物繊維が豊富(玄米の4倍とも言われいて、水溶性の食物繊維であるβグルカンがとても豊富。)で、カロリーが低いため、お米に混ぜて食べると便秘の予防や肥満の防止という効果も期待できるようですね。だから人気になったのか…(^◇^;)

でも穀物から野菜までバランスよく食べて運動をするのが健康には一番!その一環として片山くんのもち麦も食べてみてくださいね。

商品紹介「米粉のむしぱんミックス」シリーズ

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こちらもハト畑さんの新商品「米粉のむしぱんミックス」です(*^o^*)

米粉京都府和束町のコメ農家、谷さんの減農薬米粉を使用。小松菜はハト畑さんの農薬不使用のもの、抹茶は谷さんの農薬不使用のものを使っています。

アルミニウムフリーのベーキングパウダーや天日塩、北海道産の甜菜糖を使うなど、安心の材料にこだわっています。

 

一袋にプレーンと小松菜、または抹茶の小袋がセットになっていて、写真のような小さくてかわいい蒸しパンが合計8個できます(*^o^*)米粉だからか小さくてもおなかいっぱいになりますよ!

レシピもセットになっているので手軽に美味しいおやつが作れます。一度お試しくださいね(*^o^*)

商品紹介「青トマスコ」

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京都、南山城の「ハト畑」さんから毎年大人気の「青トマスコ」が届きました!

青トマスコは採れたて青トマトのフレッシュな酸味と旨味に青唐辛子がピリリと効いた、ハーブの香り爽やかなシーズニングソースです(*^o^*)

焼き野菜にかけたり、ドレッシングの隠し味に加えたり、ピザトーストにかけたり、とアイデア次第で用途はいろいろ!オガクロ家でもみんな大好き!子どもたちも「ちょっと辛いけど美味しいー!」と喜んで食べています。リピーターも多い人気商品です。

版画家である奥さんが描く漫画、トマトさんとナスさんのやりとりもクスッと面白いのです。

ぜひ一度お試しください(*^o^*)

 

出口の入口「未体験の暑さ」

ここ数日、窓を開けて何もかけないで寝ると朝方に寒くて目が覚めるようになり、秋の気配を感じますがお昼はまだまだ30℃以上の残暑が続いています。

 

最近では普通に35℃というような気温も聞くようになりましたが、僕が小学校のころを思い返してみると(30年以上前になりますが(^◇^;))夏休みに暑い!暑い!と言って扇風機の前でスイカにかぶりついていたときの気温は30℃そこそこだったように思います。少なくとも体温より高い37℃なんて聞いたことがありませんでしたし、日本の暑さは未体験の領域に突入しているように思います。

今回は未体験の暑さということで、僕が今までで1番高い気温を体験したオーストラリアの砂漠地帯のことを書きたいと思います。

 

オーストラリア中央部、世界一大きな一枚岩と言われるウルル(エアーズロック)周辺の砂漠地帯は40度を超えるか超えないかのとんでもない暑さでした。

この気温の中でヘルメットをかぶりバイクで走るというのは正直オススメできません(笑)たまにフワ〜っと意識が遠のいていくような感覚に陥るときがあり、命の危険を感じた僕は水を何十リットルも荷台に積みこみ、ペットボトルに移してヘルメットの上から身体全体にかけながら走ることで倒れるのを防いでいました。

 

旅の途中、バイクを止めてご飯を作ったときのことです。買ってきたパンを袋から出して、横でトマトを切ってからもう一度パンを手にとると、一瞬で表面がパリッと軽く焼いたようになっていてビックリ!強い日差しと乾燥した風であっという間に水分が蒸発してしまうのです。
飛び回るハエたちも水を求めていて目の周りや口の周りにたかってきます。厳しい環境の中で虫たちも命をつなぐために必死なのが伝わってきました。

 

あまりの暑さと乾燥で日本では考えられないような現象も体験しました。

何百キロもまっすぐ続くハイウェイの両側には、空まで届くかのような大きなつむじ風が何本も柱のように現れては消えるという現象が起きていました。最初は幻覚が見えているのかな?と思ったほどでしたが、つむじ風に何度か巻き込まれているうちに慣れました(^◇^;)

また、そんな過酷な状況の中、とにかく少しでも水の気配を求めて地図に書かれていた湖を目指しました。

走っているうちに喉はカラカラを通り越し、肌もパリパリ、目も乾燥して痛く開けているのがやっと。そんな満身創痍の状態でなんとか辿り着いた湖が、カラカラに干上がった塩の湖だったときには絶望感でその場から動けなくなったのを覚えています(笑)

 

乾燥しているオーストラリアの砂漠地帯の暑さと湿気の強い日本の暑さは根本的に違うのですが、それにしてもいまの日本の気温も大変です。37℃と言えばオーストラリアの砂漠と3℃ぐらいしか変わらへんやん…!?日本はこの先どうなるんでしょうか(>_<)

 

前回の記事で書いた海水温の上昇と台風の巨大化や果樹の害虫の越冬、ゲリラ豪雨の頻発をはじめ、北海道でハマチが大漁になったり、クマゼミの北上などなどますます日本の未来の環境が気になります。

出口の入口「雨の朝」

朝4時すぎ。開けたままにしていた窓から急に冷たい風が入ってくるのを感じて目が覚めた。まだ暗い窓の外から時折青白い稲光が見える。遠くからは雷鳴も聞こえてきた。

まだ寝ぼけた目をこすりながらスマホを手にとり雨雲レーダーを確認すると大雨を示す赤い表示が近づいているのがわかった。こんな時間にもゲリラ豪雨か…。

 

ベッドに横になりながら雨を待っているとたくさんのカエルたちが一斉に鳴き始め、その数分後から雨がザーッと降り始める。カエルは雨雲レーダーなんてなくても雨が近づいているのがわかるんだな、どうやってわかるんだろう?なんて考えているうち一気に雨足が強くなり、案の定土砂降りの雨に変わった。大粒の雨が屋根を打ち付けるバチバチという音が響きわたる。

 

最近の雨はどうも降り方が乱暴でいけない。雨音を楽しむような心の余裕はなく、どちらかというと災害のことを一番最初に考えてしまう。

今回の九州北部豪雨のメカニズムを見ていると、湿気を大量に含んだ空気が南シナ海から流れ込み、700〜1000mの背振山脈にぶつかって次々と積乱雲が発生、線状降水帯となって想像を絶する雨を降らせたのだという。山では深層崩壊が相次いで甚大な被害がでてしまった。

流れ込んだ大量の倒木などを見ていると植林された山の保水力と土の保持力不足も原因のひとつのように思ったけれど、それにしても雨の量が尋常ではない。

通常1000m以下の山では珍しいとされる今回の降水帯現象。原因は台風の巨大化をもたらしているのと同じ海水温の上昇と大量の水蒸気。異常気象はいきなり起こるのではなくちゃんと理由がある。

700mといえば猪名川の源流、大野山と同じ標高だからやけに実感が湧く。かく言ううちの家も最新の防災バザードマップで危険地域に分類された。裏山の崩壊とため池の決壊による土石流の可能性。災害はすぐそこにある危機になってきている。

 

倉庫の雨漏りの箇所などの見回りを済ませて部屋に戻る頃には、雨足は弱くなりはじめていた。

そして今度は雨が止む10分ほど前。

それまで鳴いていなかった虫たちが一斉に鳴き始めて雨の終わりを知る。カエルは雨のはじまりを、虫たちは雨の終わりを教えてくれる。彼らの声に耳を澄ませていれば雨雲レーダーも必要ないのかもしれないな…。

気がつけばすでにあたりは明るくなりはじめていて、ホトトギスの鳴くのが聞こえてきた。もう朝か…でもまだ眠い。二度寝しようかな(笑)

オガクロの新しいブログ「やさいとせかい」がはじまります。

 みなさん、こんにちは(*^o^*)オガクロ出口です。毎日暑いですねー。

 僕が小学校のころは気温30度っていったらもうたまらなく暑い日!プールプール!という印象でしたが、いまや30℃は当たり前。35℃度や37℃という気温も珍しくなくなっています…。もうすぐ熱帯やん!これからどうなるんやろと心配になってきます(>_<)

平均気温が上がると海水温が上がり、水蒸気がたくさん発生することで積乱雲や台風が発生しやすくなります。実際に今年もすでに7つの台風が発生し南の海で渋滞していますね。

気象庁のホームページを見てみると7月中に7つの台風が発生するのは1994年以来23年ぶりのこと。このときは年間36個もの台風が発生しています。年間36個の台風が発生したのは1971年以来、23年ぶりのことでした。今年は奇しくも23年ぶりの台風発生率…。備えを万全にしなければと思います。

つい先日は九州北部豪雨がありました。南シナ海から流れ込んだ大量の水蒸気を含んだ空気が山にぶつかって連続的に積乱雲が発達し、線上降水帯を作ることで記録的な豪雨を生み出しました。こういう災害はもうどこでも起こり得るのだと改めて実感しました。うちも同じような山間部にあるため、地域の防災マップを確認しながら家族で避難の仕方などを話す機会が増えました。 

  僕たちはいままでに経験したことがないような事態が起こるたびに「異常気象」だと言ってしまいます。ただ目の前にある事象は過去から少しずつジワジワと積み重ねてきた歪が結果として目に見える形になってしまっているということであり、降ってわいたようにいきなり起こるわけではありません。その兆候というのは日々の暮らしの中や、僕たちが毎日接している野菜を通しても見えてきます。

昨年入荷した寺ちゃんのかぼちゃは、実の中で種が発芽する現象が多くみられました。かぼちゃのワタには発芽抑制物質が含まれているので通常であれば実の中で種が発芽することは起こりません。ただ夏の気温が異常に高いと実の中の温度も高くなり発芽してしまうのではないかと言われているそうです。

和歌山のミカン農家さんは「カミキリムシ」が、温暖化の影響で越冬するようになり、ミカンの樹を枯らしてしまうようになりました。果樹は一度枯れてしまうと次の苗木が育つまで数年間は収穫がなくなってしまいます。それは果樹農家さんにとって死活問題です。その対策としてミカン農家さんはアボガドなどの南国の果樹の栽培に挑戦しておられます。

 オガクロの新しいブログ「やさいとせかい」は、身近な野菜を通して見えてくる世界のこと、向こう側に広がっている世界のことを書いていきたいと思います。

いままで書いてきた「出口の入口」はカテゴリーの一つとして書いていきたいと考えています。また野菜の豆知識やレシピなども充実していければと思います。

これからはじまる「やさいのせかい」、またオガクロを今後ともよろしくお願いします。

 オーガニッククロッシング 出口

 

出口の入口「自然のサイクル」

今回はオーストラリアの話ではなく、畑と自然のサイクルの話をしてみたいと思います。内容は気まぐれです(笑)

オガクロの畑は農薬不使用、無施肥の自然栽培です!というと聞こえは良いのですが、つまりはほったらかしで草ボーボーの畑です(笑)

その畑で作業しながら「草ってなんでこんなに生えてくるんだろうなー?」とふと思いました。みなさんも一度は考えたことありませんか?

野菜は育てようとがんばってもなかなか育たないのに、草は刈っても刈っても勝手に伸びてきます。どんな荒地でも、アスファルトの間でも、コンクリートの隙間でも、草は逞しく伸びてきますよね。草って凄い。

ここで唐突にも思えますが、野菜のお話に変わります。

僕が10年以上八百屋をしているなかで「これは本当に素晴らしい!」と感じる野菜が何度が届いたことがあります。その野菜は本当に美しくて、形も良く、味も香りも抜群!エグミや渋みもなく、長期間置いてもほとんど傷まない、という最高の野菜でした。

実はそのほぼすべてといっていほどの野菜が「刈った草などを積み上げただけの畑に植えた野菜」なのです。最初は農薬はともかく肥料を使わないのになぜこんなに良い野菜が育つんだろう?不思議でたまりませんでした。でもいま考えてみると理にかなっているのではないかと思うのです。それは「草ってなんでこんなに生えるんだろう?」という最初の疑問につながっていきます。

どんな荒地でもその荒地に適した草がまず生えてきます。その草が増え荒地が草原のように変えてから枯れて土を作ります。その土を養分として新しい種類の草が生えてきます。その草が枯れて、また土になるとその養分を必要とする新しい草が生えてくる。そうやって草がどんどんと土を作っていき、その土に適した草が生えてくる。つまり草は土を作り、荒地を再生しようとしているのではないかと思うのです。

この話をしてすぐに思いつくのが宮崎駿さんの漫画「風の谷のナウシカ」ですね。瘴気を出す森が実は汚れた大地を再生しているのだというお話は本当に衝撃を受けました。そして震災から6年以上が経過し、森に飲み込まれていく福島の町の写真を見て、現実に同じことが起こっているのでは?と思ったのは僕だけではないように思います。

すこし話がそれましたが、ここからは僕の推測のお話です。異論もあるかと思いますが、とりあえずお読みいただければと思います。

草をすべて取り去ってしまった畑では土の再生がとまってしまうのではないだろうかと?と考えることがあります。
 
草を取り去ってしまった畑に人が単一の野菜を植えると、その野菜が必要とする一部の養分だけが畑から抜けてしまいます。その養分を補給するために草が生えてくるように思いますが、人は草を抜いてしまうので土は草から新たな養分を補給することができません。なので肥料や微量要素を与えないと病気や障害がでてしまうのではないかと思うのです。

草を大量に積んだ畑では人為的ではあるものの、自然の再生のサイクルを再現していることになります。なので草から多様な養分がたくさん畑に補給されることになり、それを利用することで良い野菜が育つのかもしれません。

以上は僕の個人的な推察です。実際の畑では毎日草との戦いに明け暮れているなかで、現実的に結びつけていくのは難しいかもしれませんが、こういう見方をしていくと自然や野菜の見方が少し変わってなんだか楽しくなってきませんか(^c^)?